早朝、日本人の女性ジャーナリストがシリアで…というニュースをパソコンの画面で見た時
私は胃が絞られ、吐きそうになりました。
なんでだろう、まだ身元不明って書いてあるのに、
なぜか私には美香さんだという直感が確信みたいに襲いかかっていました。
27か28歳くらいの時かな、私は美香さんのアパートに泊めてもらったことがあります。
彼女は中東の取材から帰ってきたところで、私は南米の撮影から帰ってきたところだったと思います。
歳も近かったし、危険なことばかりしているところも似ていたから、
いろんなことを話し、ちょこっと泣きごと言ったりもした夜でした。
私はかなりお酒を飲んで、明け方に美香さんちのトイレで吐いちゃったのを覚えてます。
美香さんは私に「死ぬかもしれないって思うでしょ?死ぬの、怖くない?」って聞きました。
当時の私は本当にどうしようもないほど1人ぼっちだったから
「死んでもいいって思ってなかったら、こんなふうに生きてない」と答えたのを覚えています。
美香さんは「私は怖い。死にたくない。死にたくないから怖くて仕方がない」と言いました。
それでも彼女は戦場へ行くことを止めなかったんです。
今の私なら、あの時の美香さんの気持ちが痛いほどわかります。
あの日も今日も、美香さんの信念は苦しいほど私の心に伝わっています。
小さな体で、よくがんばったね。
本当に本当にありがとう。
- 2012/08/21(火) 22:58:46|
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